https://news.mynavi.jp/article/teppachi-20/
『テッパチ!』防衛省が前例ない規模で全面協力した理由
「一緒に作っていったような感覚も」
きょう17日から第二部がスタートする、陸上自衛隊を舞台にした青春群像劇ドラマ『テ
ッパチ!』(フジテレビ系、毎週水曜22:00~)。実際の駐屯地や演習場で連日ロケが行わ
れ、車両や装備品なども本物を使用することによって迫力ある映像に仕上がっているが
、これが実現したのは防衛省が全面協力しているからだ。
さらに、キャストへの所作指導や訓練、エピソードの提供まで、前例のない規模で惜し
まずに協力するのはなぜか。防衛省陸上幕僚監部で広報を担当した相澤雄一2等陸佐(現
・教育訓練研究本部)に、キャストの印象やドラマ放送への期待なども含め、話を聞い
た──。
■物語を作るところから参加
ドラマの制作側から防衛省に今回の話が来たのは、クランクインの数カ月前のこと。普
段公開していない駐屯地や演習場でロケを行うなど大規模な協力体制となるため、多大
な業務調整が必要となるが、「陸上自衛隊の組織自体、そして、その活動を紹介するこ
とができ、ストーリーとしても自衛官候補生が成長していくというのは国民の皆さんも
なかなかご存知ない部分だと思うので、最大の広報の機会になると考え、お話を受けた
という形になります」(相澤氏、以下同)と快諾。
これまでも、『戦国自衛隊1549』(05年)、『シン・ゴジラ』(16年)、さらに現在公開中
の『シン・ウルトラマン』といった映画で撮影に協力してきた事例はあるものの、今回
は現代の陸上自衛隊がメインの舞台ということで、「いろんな駐屯地で撮影し、装備品
を登場させたり本職の隊員がエキストラで参加したりと、ここまでの規模で協力させて
いただくのは、初めてだと思います」という。
さらに、「今までの場合は、台本が出来上がってから、『ここを協力してくれません
か?』というお話を頂いていたのですが、今回はそもそもの物語を作るところから、『
どういったものが出せますか?』『どんなアイデアがありますか?』といった取材をして
いただいたので、監修だけでなく、言い過ぎかもしれませんが、一緒に作っていったよ
うな感覚もあり、これまでの協力とは全く違います」と、前例のない体制でバックアッ
プしている。
■隊員同士の恋愛は「すごく多いです」
具体的に、陸上自衛隊側から提案したシーンを挙げると、1つは災害派遣の場面。救助
において残されている不明者をどうやって見つけ出すのかといった仕組みを伝授したと
いう。
ほかにも、警務科(=陸上自衛隊の中の警察官)、音楽科、会計科など、知られざる職種
や組織の仕事内容、さらには“隊員あるある”まで、情報を提供。この“隊員あるある
”の例は、「本当に細かいんですけど、我々は何でも左から動くので、所作指導の中で
全部動きを左からにしてもらったり、挙手するときも手を広げないで握っていたりとい
うのがあります。そういったものがドラマに生かされているので、組織内の者が見たら
『あー、あるある』となると思いますね」といい、リアリティの裏付けに大きく貢献し
ている。
ドラマでは隊員同士の恋愛も描かれるが、実際の隊員間でも「すごく多いです」とのこ
と。「女性隊員は全体の7%程度なのですが、専門性の高さや任務の特殊性から団結し
ますし、何か惹かれ合うところがあるのかもしれないので、お付き合いされたり、ご結
婚される方が多いイメージがありますね」と教えてくれた。
第一部のメインキャストだった自衛官候補生役たちの印象を聞くと、「最初のうちは敬
礼1つとっても、歩き方1つとってもぎこちなかったのですが、こちらとしても重視して
所作指導をしたり、ドラマのスタッフさん側の要望もあって撮影の前に訓練を体験して
もらったりしていくうちに、日に日に上達していくのが分かりました。また、我々の動
きや駐屯地の雰囲気を感じ取ってらっしゃるのか、表情や佇まいも陸上自衛官のように
なっていくのを日々感じるので、本物の自衛官候補生のように成長していくのを楽しみ
に見ているような感じでした。単にやってもらってるというより、学びながら練度が上
がっていくので、みんな驚いています」と太鼓判を押す。
その中でも特に筋が良いというのは、主演の町田啓太。
「ひたむきな姿、真っ直ぐな姿勢が、非常に我々の組織に合ってるなと思います。少し
でも納得いかないところがあれば何度も繰り返して撮っていたり、周りの方にアドバイ
スして引っ張っていくリーダーシップも感じるので、本当にこのまま入隊してくれない
かなと思います(笑)」
そんなキャストたちの姿を見て、「本当に初心を思い出します。匍匐(ほふく)前進を1
から学んだり、銃を初めて貸与されたりしているのを見ると、自分たちが若いときに入
隊したときの気持ちがやっぱりよみがえりますね」と目を細める。
そして、「みなさん、演技をする中でただ動きを真似るじゃなくて、そもそも陸上自衛
隊がどんな組織で何のために訓練をしているのかという質問をすごくしてくれるんです
。それに答えることによって、意図やバックグラウンドを知った上で演じてくださるの
で、我々も協力する意義を感じて、モチベーションが上がっていますね」と、隊員たち
にもいい意味で刺激になっているそうだ。
■佐野勇斗の役柄に最も共感
相澤氏が最も共感するという役柄は、佐野勇斗が演じる馬場良成。一般企業で働いてい
たが、音楽への夢を諦められず、陸上自衛隊の音楽隊に憧れて入隊した人物だが、「私
も、はじめは警察に就職したのですが、自衛隊がPKOなど海外で活動する姿を見て、も
っと国際的な活動ができる陸上自衛官になるか…と悩んでこっちの道に来たんです。馬
場くんの決意や諦めない気持ち、新しいことにチャレンジする不安や期待というところ
が非常によく描かれているので、とても親和性を感じます」と語る。
候補生には、様々な背景を持ったキャラクターがそろっていた。「やけっぱちだった青
年たちが陸上自衛隊を通じて人生を見つめ直したり、自分の目標を改めて確立するシー
ンがたくさんありますが、それは自衛隊でなくても、どこの会社や組織でも同じことが
言えるのではないかと思います」と話すように、視聴者にとっても誰かに共感できる部
分があったに違いない。
『テッパチ!』が放送されることで、陸上自衛隊としては前述の通り、広報効果への期
待が大きいが、それに加えて、「今いる隊員たちの親御さんや家族からすると、任務の
秘匿性などもあって、自衛隊に送り出してからなかなか情報を得られない部分もあると
思うので、活動を知っていただく一助になれば、隊員のご家族もまた安心していただけ
るのではないかと思います」という。
また、近年は自衛官への志願者が下降傾向にあるというが、町田や佐野が今作によって
イメージを変えたいという思いも持って臨んでいることに、「とてもありがたいです。
『一緒に働きたい』『こういうふうになりたい』と感じていただければ結果は後でつい
てくると思うので、まずは理解していただくことが一番だと思っています」と述べた。
さらに、作品としては、「何もなかった子たちが候補生として入って、一人前になって
いく過程を見ていただけたと思いますが、近年はコロナもあって人間関係が希薄な世の
中になっている中、“団結”や“絆”というものを描けるのは、命をかけて国家と国民
を守る自衛隊が、一番分かりやすい組織だと思うんです。この時代だからこそ伝わるも
のがあると思います」と呼びかけている。
鋼盔!防衛省以前所未有的規模全面協力的原因「感覺我們一起創作它」
第二部分將於今天(17日)開始,以陸上自衛隊為舞臺的青年群像劇
鋼盔! (富士電視台,每週三22:00開始)。
在實際駐軍處和演習場連續進行拍攝,車輛和設備等使用真實的東西
並完成了逼迫的影像,能夠實現是因為防衛省全面協力合作。
正因為是這個時代,所以必須去傳達其意義。
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